ラフィルール 進捗メモ43

妄染フィリア 公開1ヶ月の制作振り返り記録

こんばんは、笹音です。

妄染フィリア、公開から1ヶ月が経ちました!(書いてるうちに日付が変わりました泣)
何度も書きますけど遊んでくださったみなさまには感謝の気持ちでいっぱいです。
改めてありがとうございました~!

プレイ後アンケートを置いてみました。とくに特典などはありませんが、「最も気に入ったキャラクター」の投票数が最多のキャラにはなにか用意したいと思っています。今後の制作の参考やモチベーションにさせていただきたいので、よろしければご回答お願いいたします!(複数回答防止の為Googleログイン必須にしています。回答者に関する情報は一切わかりませんので、安心してご回答くださいませ)

ラフイラストや設定等をまとめた「制作裏側部屋」は「設定資料集」としてゲーム中に追加する方向で決めました。そちらのほうは概ねまとめ終わりましたので、今は追加のおまけシナリオと新作用のシナリオをまったりと執筆中です。

それとはべつに、公開日に書きたかったあとがきというか制作振り返り記録的なものを追記にしたためておきます。思い切りネタバレをしていますので、本編(少なくともEND13は必須)クリア後推奨です。



※注意※今まで伏せていた某眼帯さんのキャラ名伏せていません。未クリアの方はできればクリア後にご覧くださいませ。

妄染フィリア誕生の経緯

Twitterのほうでちらっと書きましたが、元々は2016年に作ろうとしていた作品でした。

当時の私では中学生のノートの如く設定を付与されまくったキャラたち、物語をまとめる力がなく、3ヶ月ほどで制作を断念しました。
時は過ぎて2020年の5月。コロナ禍の影響で参加が決まっていた大規模プロジェクト(※本業のお話です)の予定が消滅し、スケジュールに数カ月分の空きができました。この空いた予定を有効活用できないか?と考えたところで思い出したのがあのゲーム。数年間創作を離れていて創作力高まっている今ならまとめられるかもしれない!と、掘り起こしたのがすべての始まりでした。

物語について

しっかり物語として組み立てたのは制作再開後ですが、2016年に作っていた頃からエイプリルフールゲームというのは決まっていました。なので自然と嘘が主体の話となり、メインの攻略キャラは「嘘が嫌いなキャラ」と「大嘘つき」になりました。
設定練り直し後はテーマに加え、プレイヤーさんも騙したいなぁということでミスリードを盛々追加。真相自体は誰でも思いつきそうな設定ですけど、プレイヤーさんに与える情報を制限&嘘の情報を混ぜることで、真実に辿りつきづらくなるよう工夫しました。

◆反省点
反省点はたくさんありますが、1番は後半が鬱展開ラッシュになってしまったことですね。個人的には書いていて最高に楽しかったんですけど、乙女ゲームでやることじゃないんだよなぁっていう……でもたぶん、次回作も鬱々すると思います(書きかけのシナリオを見ながら)。
残酷表現は初稿から大幅に削りました。当時はもっとエグい描写が多く、鬱度4割増くらいでした苦笑。どんな感じだったのか、という参考に2016年版のEND6(バルコニーから突き落とされED)を持ってきました。眼帯さんのなにがなにしてるので閲覧注意です。

当時のスクリプトなのでお見苦しい点はご了承ください

うーんいつ見てもひどい……しかも突き落としたあと「なんでこんなひどいことするんですか」って質問に「君が憎いからかな」って答えてました。本物の悪魔だこれ……。
この頃と比べると完成版のヴァレリアは優しくなったなぁと思います(突き落とされるのは変わらないとしても!)

◆キャラクターごとのテーマとキャッチフレーズ
じつはキャラごとにシナリオのサブテーマ?が決まっています。
ルーラント「夢」、ヴァレリア「嘘」、ラウル「妄想」です。バッドEDやビターEDでは主人公がこれらに囚われる結末を意図的に作りました。
ふりーむ!様で使っているキャッチフレーズ「夢のようで嘘みたいな乙女ゲーム」もここから取っています。

ちなみに体験版のときは「夢でも嘘でもない、ハートフル乙女ゲーム」でした。ハートフルは心温まる方(heartful)と心が傷つく方(hurtful)を掛けています。ノーマルエンドを見て「どこがハートフルじゃー!」と言われても、エイプリルフールゲームなので!という言い訳ができたからこそのキャッチフレーズです(クズ思考)。

◆その他シナリオについて
地味に悩んだのはED13にトゥルーEDと名付けていいのか問題。唯一大本の物語の真相がわかるからトゥルーEDと名付けましたが、それだと他のEDは偽物みたいになってしまう気がして。
私的にはED13が正史だとは思っていません。どのルートも同じくらい悩んで一生懸命書きました。なので他キャラとのEDはなんだったの?とは思わず、好きなキャラとのEDを楽しんでいただけたら嬉しいです。

ゲーム部分のお話

設定やシナリオだけでなく、デザインやシステム周りも制作の過程でかなり変わりました。その変移をスクリーンショットで振り返ります。


これは共有用プロトタイプのSS。貴重なラフイラストつきです!(設定資料集でじっくり見られるのでお楽しみに笑)
UIは2016年版の流用。名前欄とかクリック待ちのアイコンとかは同じですが、ウィンドウは全然ちがいますね。存在感が強すぎる。デザイン的には体験版のほうが近いです。


ちなみに体験版のころのデザインはこちら。上下が装飾ラインでした。
せっかくの美麗立ち絵を極力隠したくない!ってことで途中でフラットに変更しました。


バックログです。ヴァレリア「様」が抜けているのはただの誤字です。全体的にぼかしが少なくて白フチの主張が激しいですね。


その後、体験版ではこうなってました。デザインは完成版に近づいていますが形自体はプロトタイプ版と同じですね。


確認ダイアログです。これも2016年版、存在感が強すぎる。


選択肢です。完成版の雰囲気と合わずボツになりました。


プロトタイプ時代のチャプター選択画面です。もっと細かく分類したかったのでボツに。よくよーく目を凝らすとなにか書いてあります。

BGMもプロトタイプ版のころは全然違いました。特に変わっている5曲を持ってきたので、興味がありましたら完成版と聴き比べてみてください。

日常風景

優雅なひととき

お屋敷にて

迷い

悪魔

「悪魔」の迫力がなさすぎてびっくりです笑。完成版では少しでもクオリティを上げたくてミックス・マスタリングを勉強し直し、プラグインや音源をたくさん買い足しました。
そもそもの曲の出来については……どうだったでしょう? フリー素材をお借りしたほうが遥かに高クオリティだってことはわかっているんですけど、やっぱり自分で作りたい気持ちがあり。ハイクオリティではないにしても、シーンに合ったものが作れたんじゃないかなぁと個人的には思っています。とくにタイトル曲&各キャラのテーマ曲と、そのアレンジたちはお気に入りです。

キャラクターについて

設定資料集のメイン画面(組み込みはまだ)。せっかくなのでお披露目。


これについては書き出すとキリがないので今回は語りません。裏話的なものだけちょろっと書いておきます。

◆身長について
具体的な数字は設定していませんが、
主人公<ベティ<ルーラント<ヴァレリア<ラウル(ほんのちょっとだけ高い)
でお願いしました。上の画像を見るとわかりやすいかも?

◆ラウルとヴァレリアのビジュアルの話
パッと見は同じに見えないけど、よく見れば……というのは最初からお願いしていました。もう完璧に注文通りだったと思います。本人たちが明かす前に気づいた方はあまりいないんじゃないでしょうか。
実は基本の髪型(前髪とか見るとわかりやすいですね)も同じに描いてくださったんですけど、私も言われなきゃ気づかなくてすごい……!ってなった覚えがあります笑

◆ヴァレリアの恋愛感情の話
彼のルートをプレイしてあれは恋愛なのか?と思われた方がいるかもしれないので補足。
バックボーンのような状態で育てられたせいで人間らしい感情がまるっと欠如しています。なのでサイドストーリーで本人が語っていたように、恋愛感情というものが本気でわかっていません。
彼が抱いている「楽しい」という感情がそれなので、普通に主人公大好きです笑

◆イオについて
2016年版では個別EDのある准メインキャラでした。大人の事情でちょい役に降格しましたが、メインキャラと同じく無駄に細かい設定があったします(二人称等変わってる点もあり)。今見るとめちゃくちゃ恥ずかしいんですが、供養ということで置いておきます。

◆おまけ・髪色について
彼らがいる国では茶色系の髪が一般的です。ブロンドもいますが2:8くらいの比率で茶髪が多いです。ブロンドは高貴な髪色として扱われていて、それ故貴族たちは家の尊厳を守るため貴族同士で結婚してブロンドに拘っています。
なので異国生まれの主人公&ルーラントは敢えて違う色にして、「珍しい髪色」として扱われている……という設定がありました。本編に入れ忘れたのでここに書きました笑。

おわりに

長くなりましたが、制作振り返りは以上で終了です。制作振り返りってなんだよ……!な、とっ散らかった文になってしまいましたが、ここまで読んでくださりありがとうございました!
語りきれなかった部分については追加のおまけシナリオや設定資料集で明かされる予定です。来月あたりに公開できたらいいなと考えているので、もう少しだけお付き合いいただけたら嬉しいです。